“EPISODE”
光
RICE WINE “LUCE”(ルーチェ)は「地域を活かす・繋ぐ・創り出す」を模索する閖上の佐々木酒造店と丸森町のGM7が生み出したお酒です。
両社の絆となるこのRICE WINE PROJECTは一年以上も前から閖上のまちづくり、佐々木酒造店の復興を待って温められてきました。東日本大震災の被災から8年半の月日を経て令和元年10月1日"日本酒の日"に故郷閖上に酒蔵を完成させた佐々木酒造店。
その11日後、あの日本全土を襲った超大型台風19号ハギビスにより大きな被害を受けた丸森町のGM7。丸森町では米の収穫が始まり、閖上では期待の酒造りが始まった直後の災害でした。
自然の恩恵と受難。この間で生きる私たちの応えがLUCEには込められています。“水とみどりの輝くまち”丸森の大地より生まれた最高品質の米「いざ初陣」を元に、復活した閖上の酒蔵が、災害からの復興を願い全力で醸しました。
LUCEとはイタリア語で“光”を意味する言葉。
この光が故郷の魅力を遍く照らし、再起の灯火になりますように。
“TASTE”
再起
いざ初陣の美味しさを際立たせる米の旨味、薫り、独特の製法より生み出される酸味を、東北、宮城、丸森、閖上の美味でより一層お楽しみ頂ければと思います。
これが、復興に向かう私たちの再起の味です。
爽やかでフルーティな香り、口に含めば軽やかに、とれたての果実を齧ったような瑞々しさ、パッと光が弾けるイメージと共に、丸森町産米である「いざ初陣」の米の旨味、そして独特の酸味が絶妙なバランスをもって口の中いっぱいに広がります。
喉を通ればスッとキレていく余韻が心地よく、お酒の席を楽しくさせてくれます。
“水とみどりの輝くまち”丸森の大地の力を吸い、卓越した農家の技術で育まれた最高品質のお米「いざ初陣」。
食味値85以上、整粒歩合80%以上という驚異的な基準をクリアした米を贅沢にも50%まで削り、また酒の命の仕込み水はセリの産地で名高い名取市下余田地区のセリ田の水を用い、名取市閖上の佐々木酒造店が醸したRICE WINE“LUCE”。
“MESSAGE”
from SASAKI BREWERY
閖上
佐々木酒造店 佐々木洋が“LUCE”に込めた想い
佐々木酒造店のある宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区は、2011年3月の東日本大震災による大津波により大きく被災しました。
明治四年の創業より閖上で酒を醸し続けた酒蔵も全壊、流失。わたし自身も200m先に津波を見てから酒蔵の屋上に走って逃げ延びました。
眼下に広がる凄惨な光景を前にしながら、しかし、閖上を残してきた先達の想いを受け継いできた私はすぐさま「何年かかってもいい、必ず故郷を取り戻す。再び閖上で酒を作るぞ」と想いを強くしました。
それほど私にとって閖上というまちは掛け替えのない、素晴らしい故郷でした。
震災後は全国の醸造家のみなさま、日本酒ファンのみなさまからのご支援のもと被災した沿岸部事業者(鉄工業、自動車整備業、水産加工業など)が入居する名取市復興工業団地の一画を借り、ただの作業場を仮設の酒蔵に改造し2012年より震災後初の仕込みを開始しました。
仮設蔵では日本酒醸造史上、前例の無い環境での酒造りということであり、まさに挑戦の連続。困難に見えて、しかし私たちに宿る先達から受け継いだ業があったお陰で(機械化していなかったからですが)仮設の環境でもより良く、深いものにしようと常にポジティブに酒造りを進めてきました。
仮設蔵で製造を再開しながら本格的な酒蔵再建を目指しておりましたが、閖上は震災の爪痕深く、被災したまちの区画整理事業のスケジュールから、私たちの早期の再建は叶いませんでした。
あれから8年半の年月を経て、令和の改元を迎えた5月には閖上は町開きを迎え、10月1日“日本酒の日”に、ついに佐々木酒造店が閖上に復活いたしました。
まさに万感の想いです。
令和元年、日本酒の日より始まる、佐々木酒造店の新しい酒蔵、新しい酒造り、新しい挑戦。
佐々木酒造店の新しいステージでの試みのひとつは、同じ宮城県県南地区の丸森町にご縁を頂き、丸森を盛り上げるために立ち上がった地域商社GM7の最高級ブランド米「いざ初陣」を贅沢に使ったライスワインの醸造でした。
東日本大震災からの復興を実感した11日後、日本全土を襲った超大型台風19号ハギビスにより「いざ初陣」の産地である丸森町は、かつての閖上同様に壊滅的な被害を受けました。
地球規模で復興し、被災する因果の中で、地域創生を模索する我々は何ができるのか?
かつて、閖上と丸森は伊達藩時代から閖上と水運で繋がっていたまち。この因果の中で、我々の歴史的な繋がりは、互いの復興、そして発展を強くするための絆に変わる時を迎えています。
このRICE WINE“LUCE”が、小さな町のつながりで生まれる光となり、またこれからの地方創生の光になることを願っております。
[製造元]
有限会社佐々木酒造店
所在地/宮城県名取市閖上1丁目8番10号
WEB/http://housen-naminooto.com
“MESSAGE”
from GM7 Inc.
丸森
株式会社GM7齊藤良太が“LUCE”に込めた想い
宮城県最南端に位置する宮城県丸森町は、町の人口減少・産業衰退に待ったをかけるため超高速PDCAで回す、とってもアグレッシブな自治体。丸森の希望として2018年4月に産声をあげたのが民間中心で設立された丸森町産業活性化法人「株式会社GM7」です。
私たちGM7は、丸森町の環境を壊すことなく、町の農業・商業・観光業に焦点を当てて“愛と情熱をもって町に変革をもたらす企業”として様々なチャレンジをしております。
現在私たちは、日本の農業で最も難しい市場といわれている「お米」マーケットに進出しております。理由はシンプルにお米は「丸森の魂」とも思えたからです。たとえ儲からない・競争が激しくレッドオーシャンであっても町の方々の魂を売ることはできませんでした。お米も、より良質なものを取り扱うべく、丸森町の米作り名人から構成されるブランド米協議会にて、特定栽培マニュアルに則って生産しました。 最高品質のコシヒカリ(食味85点、整粒歩合80%)だけを選定することで、2018年10月に丸森町ブランド米の「いざ初陣」が産声をあげました。私たちは、そのブランド米であるいざ初陣の販路拡大と6次化を行い、丸森町のお米の価値を更に上げる活動に舵を切ったわけです。
そんな6次化商品開発を暗中模索している中、別事業でお世話になっていた佐々木酒造店の佐々木専務とお話している中で、「丸森の米と日本酒でコラボして何か面白いことを仕掛けましょう!」と呼びかけたところ、間髪無く、「閖上だけ、丸森だけ、もはやそういう時代ではありません。是非一緒にコラボレーションをして仙南地域全体といった【面(エリア)】で盛り上げていきましょう!」と快諾してもらったのが、本プロジェクトのスタートとなりました。
商品企画・資金調達・マーケティングなどを順次行い、計画から1年強が経過しておりました。そんな発売間もないタイミング、2019年10月12日。GM7は、台風19号により甚大な被害を受けました。様々な葛藤の中、佐々木酒造店が歩んできた道、その背中を思い出し、私たちも必ず復活するという思いを持ち、今この瞬間を生きています。
奇しくもつながってしまった「復興」という2つの地域を結ぶキーワード。私たちの熱い想いが合わさるとどのような相乗効果が生まれるのか、近隣地域の連携でお互いの故郷を盛り上げる産業作りをしっかりと成果を持って示せればと考えております。
私たちの地域を愛する気持ちをこの一つの商品に注ぎます。
皆様是非ご賞味ください。
[販売元]
株式会社GM7
所在地/宮城県伊具郡丸森町字町西22-2
WEB/https://gm7.jp
お問い合わせ/info@gm7.jp